はじめに
戦略コンサルにおける議事録作成は、プロジェクトの成功を左右する重要な業務です。新入社員として、このスキルを早期に習得することで、クライアントや上司からの信頼を得ることができます。この記事では、議事録作成時にチェックすべきポイントと、効率的な作業手順について解説します。
議事録のチェックポイント
- 論点の欠損チェック
大ビュレットに論点に関する情報が欠損していないか確認します。これは議事録の基本であり、論点が正確に反映されているかが重要です。 - 抽象-具体の関係の確認
大・中・小ビュレットのうち、下位ビュレットが上位ビュレットに内包されているか、また抽象-具体の関係が成立しているか確認します。 - ビュレット間の関係性
各ビュレット間の関係が適切に整理されているか確認します。重要度や構造に基づいて、順番が論理的であることが求められます。 - 順番の整合性
議事録内のビュレットが、重要度や構造に基づいて順序付けられているか確認します。 - 適切な接続詞の使用
各ビュレット間に適切な接続詞が使用されているかをチェックし、文の流れがスムーズになるようにします。 - フレーズの一貫性
同じ概念が複数のフレーズで表現されていないか確認します。同じ意味のフレーズを繰り返すことなく、簡潔に表現しましょう。 - 日本語の担保
小ビュレットの日本語が正確で適切であるかを確認します。 - 主語抜けのチェック
複文や主語が抜けていないか確認し、読み手にとってわかりやすい文章を心がけます。 - 抽象度の高い単語の排除
不明瞭な抽象的な単語は避け、具体的な表現を心がけましょう。 - 誤字脱字チェック
最後に、誤字脱字がないかを確認します。これにより、議事録全体の信頼性が向上します。 - +α クライアントにとって新しい情報の追加
議事録には、クライアントにとって新しい・面白い情報を追加すると良いです。たとえば、市場に関する洞察や、クライアントがまだ気づいていない重要な要素を盛り込みます。
作業手順
- インタビュー前の準備
検証したい仮説を具体化しておくことで、インタビュー中に焦点を絞ることができます。 - インタビュー中のビュレット作成
インタビュー中に中間ビュレットを構造化してメモを取り、後で議事録を作成しやすくします。 - 仮説検証のフォーカス
インタビュー中は、仮説が検証されたのか、棄却されたのかを常に考慮しながら進めます。結論を頭の中で整理し、インタビュー後の議事録作成に役立てます。 - インタビュー後のサマリー作成
インタビュー直後に、手元メモを見ずにサマリーを作成します。可能な限り具体的な情報を盛り込み、詳細なサブビュレットを追加します。
参考:Mgrレポートへのポイント
- 仮説が肯定されたか、否定されたかを明確にする。
- 新たなワードや考え方について、追加リサーチを行う。
- 論点やアジェンダで得られなかった情報に対して、どのようなリカバリ策を取るべきかを考える。
まとめ
議事録作成は、新入社員にとって難しい作業ですが、今回紹介したチェックポイントと手順を守ることで、効率的かつ正確な議事録を作成できます。常に改善を意識しながら、質の高い仕事を目指しましょう。
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